【プロが解説】雨どいの塗装・交換を検討すべきタイミングと選び方

外壁塗装や屋根工事のタイミングで、「雨どい(あまどい)も一緒に見てもらった方がいい?」と悩む方は少なくありません。

実は、雨どいも外壁や屋根と同じく、定期的なメンテナンスが欠かせない部分です。

今回は、雨どいの塗装・交換を検討すべきタイミングや、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

雨どいの塗装・交換を検討すべきタイミングとは

雨どいは、屋根から流れる雨水を地上へと導く重要な役割を担っています。しかし、風雨や紫外線の影響を受けやすく、寿命はおよそ20〜30年。外壁塗装と同じく、10〜15年を目安に点検・メンテナンスを行なうのが理想的です。

とくに、以下のような症状が見られたら要注意です。

  • 色あせやサビが目立つ
  • ひび割れやゆがみがある
  • 雨水があふれたり、水漏れが起きている
  • 天井から雨漏りをしている

こうした劣化を放置すると、外壁や基礎部分の腐食にもつながる恐れがあります。外壁塗装と同時にメンテナンスを行なうことで、コストと手間を抑えながら家全体を長持ちさせることができるでしょう。

雨どいの素材と塗料の種類

雨どいの素材には、「塩ビ(プラスチック)」「ガルバリウム鋼板」「ステンレス」「銅」などがあります。

このうち塗装が可能なのは「塩ビ製」「ガルバリウム鋼板」で、軽度の劣化であれば再塗装による延命が可能です。その一方で「銅製」は、一般的に経年変化を楽しむ素材のため、塗装は不要です。

また、使用する塗料の種類によって、耐久年数や特徴が異なります。

塗料の種類耐久年数特徴
ウレタン系約5〜10年価格が安く、手軽に塗り替え可能
シリコン系約7〜15年コスパが良く、外壁塗装でも主流
フッ素系約10〜20年耐久性・防汚性が高く、長期間美観を維持

雨どい塗装にどの塗料を使用したら良いか悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。

雨どいを塗装するメリット・デメリット

雨どいの劣化が軽度な場合は、「塗装によるメンテナンス」で機能と見た目を保つことができます。ただし、塗装だけでは対応できないケースもあるため、メリットとデメリットを正しく理解しておくことが大切です。

雨どい塗装のメリット

雨どい塗装には、コストを抑えつつ美観を保てるという大きな利点があります。

  • 外壁や屋根と色を統一できて外観が整う
  • 軽度のサビ・色あせを防ぎ耐久性を高められる
  • 交換よりも費用が安く短期間で施工できる

また、外壁塗装や屋根工事と同時に行なえば、足場の共用でコストを削減できます。

雨どいの取り外し・取り付け作業も同時に済むため、施工の効率が良く、仕上がりにもムラが出にくいのがメリットです。

>代表親方ブログ|雨どい金具のちょっとした工夫で安心!外壁塗装と同時にできるリフォーム

雨どい塗装のデメリット

ただし、塗装では解決できないケースもあります。

  • ひび割れ・変形・勾配不良など、構造的な劣化には対応できない
  • 下地処理や塗料選びを誤ると、すぐに剥がれるリスクがある

とくに、内部のサビやジョイント部の破損が進んでいる場合は、塗装よりも交換が必要です。

雨どいを交換するメリット・デメリット

雨どいの破損やゆがみ、水漏れなどが見られる場合は、交換することで根本からの解決が可能です。

雨どい交換のメリット

雨どいを丸ごと交換することで、次のような効果が得られます。

  • 排水機能が完全に回復する
  • 新素材・ハイブリット素材で耐久性が向上する
  • 勾配や接合部の不具合もまとめて解消できる

最近はデザイン性の高いものも増えており、外観の印象をリフレッシュできる点も魅力です。

また、樹脂とスチールの複合素材や高耐候特殊樹脂など、機能性に優れた雨どいを採用することで耐久性も上がります。

雨どい交換のデメリット

デメリットとしては、次のような点が挙げられます。

  • 塗装よりも費用が高く10〜20万円前後かかることも多い
  • 一部だけ交換すると見た目の違いが出やすい

全交換は費用が高くなりやすいので、軽微な劣化で機能性に大きな問題がない場合は、まずは塗装で「延命処置」を行なうのもいいでしょう。

「塗装」と「交換」どちらを選ぶべき?

雨どいのメンテナンス方法は、劣化の度合いによって判断が変わります。

  • 軽度の劣化(色あせ・金具のサビ)→ 塗装や金具取替で延命可能
  • ひび割れ・水漏れ・ゆがみなどの構造的劣化 → 交換が必要

軽度の劣化(色あせ・小さなサビ・表面の汚れ)であれば、塗装による延命が十分可能です。塗料の保護膜で紫外線や雨水のダメージを防ぎ、美観と耐久性を保てます。外壁塗装と同時に行なえば足場代も節約でき、コスト面でも効率的です。

一方、ひび割れ・歪み・水漏れ・金具の外れなど、構造的なトラブルがある場合は交換が必要です。塗装で表面を整えても、内部の損傷は改善できないため、放置すると排水不良や外壁の腐食につながるおそれがあります。

まずは専門業者に現場を確認してもらい、費用・劣化状況・施工範囲を比較検討することが大切です。外壁塗装のタイミングで一緒に点検を依頼することで、家全体の状態を総合的に把握でき、最適な判断がしやすくなります。

まとめ

雨どいは、普段あまり目立たない部分ですが、家全体を雨水から守る大切な役割を担っています。少しのゆがみや詰まりでも排水機能が低下し、外壁の汚れや基礎の劣化につながることもあるでしょう。

雨どいの塗装や交換は、見た目の美しさだけでなく、住まいの寿命を延ばすための大切なメンテナンスです。外壁や屋根の塗装と同じタイミングで点検を行なえば、コストを抑えながら劣化を早期に発見できます。 アイビーリフォームでは、劣化状況に合わせて「塗装」「部分交換」「全交換」など、最適な方法をご提案しています。定期的な点検を通して、いつまでも安心できる住まいを保ちましょう。


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