「サイディング」は、外壁材の一つです。
日本の住宅で最もシェア率が高く、素材ごとに機能性や価格も異なります。
デザイン性にも優れ、家の外観イメージはサイディングが左右するといっても過言ではありません。
今日は、サイディングの種類ごとに特徴やメリット・デメリットを紹介します。
最後にメンテナンス方法についても触れるので、外壁リフォームの参考にしてみてください。
外壁のサイディングとは
サイディング(サイディングボード)とは、建物の外壁を仕上げる板材のことです。近年は、約8割の住宅で使用されています。
1970年代から徐々にサイディング材が使用されるようになり、それまで主流だったモルタル(塗り壁)と比較すると、簡易的な施工で工期を大幅に短縮できるようになりました。
1990年頃には洋風の住宅が増え始め、多彩なデザインのサイデンングボードが開発されるようになり、外壁材の主流となったのです。
さらに、1995年の阪神・淡路大震災を受けて、軽量で耐震性に優れている外壁材としても注目を集めるようになりました。
サイディングボードの種類
サイディングボードには大きく4種類あります。
素材ごとにそれぞれの特徴、メリット・デメリットを確認しておきましょう。
窯業(ようぎょう)系サイディング
現在、新築戸建や店舗施設などで最も採用されているサイディングです。
窯業系サイディングボードは、主にセメント質と繊維質を原料としています。コストパフォーマンスに優れる点が魅力です。
<メリット>
・デザインのバリエーションが豊富
・防火性能、耐久性能に優れている
・切断や穴あけなどの加工がしやすい
・比較的安価
<デメリット>
・防水性が低いため塗装が必須
・シーリングのメンテナンスが必要
金属系サイディング
従来は「トタン」が基本でしたが、近年では「ガルバリウム鋼板」を素材として使用するのが一般的です。
丈夫で耐久性に優れるため、窯業系サイディングボードに次いで人気の素材となっています。
<メリット>
・モルタルの約10分の1の軽さ
・重ね張りのリフォームに適している
<デメリット>
・窯業サイディングよりは割高
・デザインのバリエーションが少ない
木質系サイディング
天然木の表面を塗装したサイディングで、表面を加工することにより耐火性や防虫性も向上させています。
温もりのある質感が魅力ですが、水に弱い性質があるので、外壁の劣化を防ぐためにも再塗装をこまめにするなどのメンテナンスが重要です。
<メリット>
・天然無垢のデザイン
・熱を吸収しにくく断熱性が高い
<デメリット>
・サイディングの中では高価
・メンテナンス費用がかかる
樹脂系サイディング
プラスチックの一種である塩化ビニル樹脂が主な原料です。軽量で撥水性に優れており、アメリカやカナダでは広く普及しています。
日本ではまだ取り扱っているメーカーが少ないですが、寒冷地や海沿いの地域におすすめの外壁材です。
<メリット>
・塩害や凍害に強い
・メンテナンスの手間が少ない
<デメリット>
・デザインのバリエーションが乏しい
・取り扱っているメーカーが少ない
・工事価格が高い
サイディングの補修・塗装時期
ここでは、一番のシェアを誇る窯業系サイディングについて、メンテナンス方法と補修時期について解説していきます。
シーリング(繋ぎ目)の打ち直し
窯業系サイディングの繋ぎ目にはシーリング剤が使われています。一般的に5年〜10年で寿命を迎えるので、定期的な打ち替えが必要です。
シーリングのひび割れや剥がれを放置すると、隙間から雨水などが入り込んでしまい、外壁の劣化につながります。目視で確認できる部分は、適宜補修を行ないましょう。
サイディングの塗り替え
窯業サイディング自体には防水性能が備わっていません。塗装工事によって、雨や紫外線から外壁材を守ることができます。
塗料の種類によって耐用年数は異なりますが、7年〜12年ほどで外壁塗装を行なうのがベスト。ほかにも、外壁に色褪せや藻の発生があれば塗り替えのサインです。
サイディングの張り替え
窯業系サイディング自体の耐用年数は30年〜40年です。
シーリングの打ち直しや塗装のメンテナンスを定期的に行なうことで、結果的にサイディングの寿命を延ばすことにつながります。
まとめ
外壁サイディングボードの種類として、「窯業系・金属系・木質系・樹脂系」をご紹介しました。
それぞれの素材に個性があり、好みのデザインやお住まいの地域に合わせてセレクトしてもいいでしょう。
日本国内で圧倒的シェアを誇る「窯業系サイディング」は、塗り替え時期を目安にメンテナンスを行なうのがおすすめです。
神奈川県(厚木市・愛川町・伊勢原市・平塚市)を中心に塗装工事を行なうアイビーリフォームでは、塗装前に外壁の補修箇所を調査しきっちり修繕します。 塗装時期がきたら、安心してお任せいただける専門店にご相談ください。