外壁塗装は何年ごとに行なうのがベスト?


ズバリ、外壁塗装は10年ごとに行なうのが基本的な考え方です。

外壁の塗り替え時期は、「汚れが気になったとき」だけではありません。
「素材が劣化する前」に外壁塗装を行なうことで、防水性を保ち、建物の劣化を遅らせることができます。

外壁塗装には、建物の美観を作り上げるとともに、風雨や紫外線から外壁を保護する目的があるのです。

今日は外壁塗装を行なう最適な時期と、自分で判断できるポイントについてお話ししていきます。

外壁塗装は何年ごとに行なう?

外壁塗装は10年ごとに行なうのが目安です。

ただし、初めて行なう場合と2回目以降とでは塗装時期の目安が少し違います。

新築の場合は約8〜10年

新築のときは、約8〜10年が経過したら外壁を再塗装するといいでしょう。

現在、新築戸建住宅の約78%は、外壁に「窯業サイディング」というパネル状の素材が使われています。このサイディング自体には防水性がなく、塗装することで防水性を持たせています。

建売住宅のサイディングには、比較的安価で耐久性の低い塗装を施したものが使用されることも多いようです。

外壁塗装は10年ごとが目安とされていますが、新築時には耐久性の低い塗料が使われていることも想定して、早めの再塗装をご検討ください。

2回目からは塗料の耐用年数ごと

2回目以降からは、塗料の耐用年数ごとに外壁を塗り替えることで、外壁の劣化を抑えられます。

塗料は種類によって耐用年数が異なり、基本的に耐用年数が長い塗料ほど値段も高くなる傾向にあります。

塗料の耐用年数目安

【アクリル塗料】

耐用年数は2〜5年ほど。安価なので費用を抑えることができます。発色が良く、カラーバリエーションが豊富なため、頻繁に外壁を塗り替えたい人におすすめ。

【ウレタン塗料】

耐用年数は8〜10年ほど。アクリル塗料よりも耐久性があり、シリコン塗料よりも安いです。ただし、紫外線に弱く変色しやすいデメリットもあります。

【シリコン塗料】

耐用年数は10〜15年ほど。シリコン塗料は、現在シェア率が最も高い人気の外壁塗料です。一定以上の耐久性・耐候性がありながら、価格も外壁塗料の中では中間程度で、コストパフォーマンスが高いといえます。

【ラジカル塗料】

耐用年数は10〜15年ほど。塗料を劣化させてしまう「ラジカル」の発生を防ぐ塗料です。淡彩色の外壁を触ったときに白い粉が付着する「チョーキング現象」に効果があります。

【フッ素塗料】

耐用年数は15〜20年ほど。高耐久で撥水効果もあるフッ素塗料は、比較的高価な部類の塗料であり、以前は大型商業施設などに使用されることがほとんどでした。最近では一般住宅にも広く使われるようになり、シリコン塗料に次いで採用されている塗料です。

【無機塗料】

耐用年数は15〜25年ほど。無機塗料は耐久性・耐候性が高く、カビや苔が発生しにくいメリットがあります。しかし価格は他の塗料よりも高く、ひび割れしやすいデメリットもあります。

そのほか機能性塗料として、「遮熱塗料」「断熱塗料」などがあります。

外壁の塗り替えサイン

一般的に言われている「外壁塗装は10年ごと」や、「外壁塗料の耐用年数」は一つの目安です。

建物の置かれている環境や外壁材の劣化状況によっても、塗り替えに最適なタイミングは変わります。

まずは、外壁の塗り替えサインをご自身でチェックしてみましょう。

①チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁塗料が紫外線を浴び続けることで白色の顔料が分離し、外壁に粉のように付着してしまう現象のこと。耐候性が失われているサインです。

②外壁のひび割れ

外壁にひび割れ(クラック)を見つけたら補修が必要です。ひび割れから水や害虫が侵入し、外壁材にカビが生じたり腐食を引き起こしたりする可能性があります。

③シーリング材の劣化

サイディングなどの目地(隙間)を埋めるためにシーリング材が使われます。

外壁のシーリングは劣化するとひび割れや剥離などの症状が確認できます。そのまま放置すると雨水が浸み込み、外壁材の腐食にもつながるのです。

④塗膜の剥がれ

塗膜が剥がれて外壁材が露出しているということは、その部分は紫外線や雨風が直接当たるということ。建物自体のダメージにつながり、歪みや雨漏りの原因になるかもしれません。

まとめ

外壁塗装は10年ごとに行なうのが一般的ですが、塗料の種類や外壁の劣化状況によって、塗り替えに最適な時期は変わります。

そして、外壁塗装の寿命を延ばすポイントもあります。

まず、定期的に外壁の状態を確認し、シーリング補修や外壁洗浄などのメンテナンスをしっかり行なうこと。つぎに、腕のいい外壁塗装のプロにお願いすることです。

一級塗装技能士といった、専門資格をもつ職人がいる塗装業者であれば、塗装に関する極めて深い知識と高い技術が期待できます。

信頼できる優良業者に依頼するために、相見積もり、施工事例や保証内容も確認しましょう。


今すぐお電話をする