ひとことで「屋根材」と言っても実は様々な種類があります。それは、長年の歴史の中で日本人が開発してきた物語でもあります。
以下のように、使われている「素材」も様々であり、それぞれに特徴があります。




他にも多くの種類がありますが、主に、耐候性(どれくらい長持ちするか)や意匠性(デザイン)、そして機能面やコスト面などにおいても違いが生じてきます。
ここでは、特に取り扱いが多い、以下の6パターンに分けてご紹介致します。それぞれに特徴がありますので、順に見ていきましょう。
1.瓦屋根
瓦屋根は、歴史も長く風情を感じさせるその外観から、日本人に長く愛されてきた屋根です。
昔ながらの和風住宅で扱われるイメージがありますが、最近は、洗練された様々なデザインの瓦(洋瓦や平瓦)も多数出てきており、洋風住宅でも多く用いられております。
また、瓦屋根は「遮音性」にも優れており、雨音がさほど気にならず快適に暮らせるというメリットもあります。先人の知恵はすごいですね。

瓦の素材は、粘土瓦・セメント瓦など様々な種類があります。
いずれも「雨漏り」や「色あせ」などは起こりうるため、定期的なメンテナンスが必要です。
ただ、日本の瓦屋根は粘土瓦が多いと思いますが、高温で粘土を焼いて作られたものなので、瓦自体の耐用年数は非常に長いと言えます。なので、瓦自体の入替えをせず、防水シートの張替えだけ行ったり、塗装工事だけで綺麗にすることも可能です。
ただし、ある程度重さがあるため、耐震性の観点から「屋根を軽くしたい」という方には不向きかもしれません。また、瓦は他の屋根材より高価であり、施工にも手間がかかるから、コスト面には注意が必要です。

2.スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)
スレート屋根は、デザインやカラーバリエーションが豊富である上に、コストパフォーマンス良いため、
和風や洋風問わず幅広い住宅で使用されている素材です。また、軽量にできているため、耐震性にも優れています。
一 方で、割れやすい、色あせが起こりやすいといったデメリットがあります。
実際、街中でも色が褪せて傷んだコロニヤル(カラーベスト)屋根は良くみかけると思います。
また、屋根は太陽光や雨の影響を一番受けやすい部位なので、耐候性や機能性(遮熱塗料)などを良く考えて塗料を選択するようにします。

3.トタン屋根
トタン屋根は、かつて、建材として一般的に普及した鋼材でしたが、最近は目にすることが少なくなりました。
トタンは酸性雨に対する脆弱(ぜいじゃく)性が注目されるようになり、ガルバリウム鋼板にとって代わられるようになったようです。
トタン屋根の塗装では、塗装前の高圧洗浄や下地処理(ケレン作業)が重要です。また、トタンは「錆び」が出やすいため、下塗り剤は錆止め塗料を用います。
ただし、錆で傷みが激しく塗装工事が難しい場合には、カバー工法(ガルバリウム鋼板など)でメンテナンスするケースもあります。

4.ガルバリウム鋼板屋根
ガルバリウム鋼板の主なメリットは錆びに強く、耐久性が高いことです。金属なのに錆びにくいのは、ガルバリウム鋼板の表面に亜鉛とアルミニウムを混合したメッキが施されているからです。
環境条件にもよりますが、「トタン」に比べると約3~6倍の耐久性を発揮するといわれ、トタンの弱点である「酸性雨」に対する脆弱性も克服しています。また、瓦屋根とは対照に、軽くて薄い素材なので耐震性にも優れてます。
最近は、様々なデザインのガルバリウム鋼板が出ておりますので、幅広い層に人気があります。

ちなみに、アイビーリフォームでは、ガルバリウム鋼板に天然石チップを付着させた超軽量で取扱い性に優れた環境にやさしい屋根材を取り扱っております。天然石を使用しているので色褪せや塗替えの心配がなく、長期的にとてもお得な屋根材です。
こちらは「30年の材料品質保証」と「10年の美観保証」のメーカー保証ががついており安心です。
また、メーカー独自開発の工法(インターロック工法)によって、しっかり固定し屋根全体を一体化させるため、台風や地震などによる滑落の心配もありません。
塗装だけで間に合うのか、屋根工事(カバー工法や張替え)が必要になるかは屋根の状態によって異なります。しっかり調査した上で、またお客様のご予算やご要望に応じて検討していきますのでご安心くださいね。
5.アスファルトシングル
アスファルトシングルは、ガラス繊維の基材にアスファルトをコーティングし、表面に砂粒で着色したシート状の屋根材です。とても柔らかく加工しやすい素材なので、複雑な屋根の形状でも施工することが可能です。
また、表面に施された砂粒が緩衝材の役割を果たし「雨音が抑えられる」という点も魅力の一つです。とても軽量で建物への負担も少ないため、耐震性にも優れております(一般的なスレート屋根の約半分の重さと言われています)。
ただし、アスファルトシングルは日本であまり普及しておらず、十分な施工経験のある業者は少ないはずです。施工不良や接着剤の劣化が原因で、シートが剥がれてしまうこともありますので、台風や強風のあとは点検を行うと安心です。
塗装時の注意点としては、油性塗料ではアスファルトの成分が溶けてしまうため、水性塗料を使用します。


6.折板(せっぱん)屋根
折半屋根は、工場・倉庫で良く使われる屋根材です。車庫や自転車置き場でも良く目にします。素材としては、一般的に上述のガルバリウム鋼板が使われています。
加工しやすく工期も短いことから、施行費を抑えられることが一番のメリットです。工場や倉庫にはピッタリなのですね。
折半屋根は、形状的に戸建て住宅に使うことはあまりないですが、お家の車庫をオシャレな色味に塗り替えたら、「ご自宅全体が映えるようになった」というお声もありました。
適切な塗装工事によって、屋根の錆びを防ぎ、長持ちさせることもできますので、定期的なメンテナンスをすると良いでしょう。

以上が、いろいろな屋根材についてでした。アイビーリフォームのように、長年塗装工事を行っていると、どうしても、次の塗替え時期になると「屋根はもうそろそろ交換したい…」という意見も出てくるため、屋根の交換なども行っております。
塗装工事だけでメンテナンスできるのか、屋根の葺き替えをしたほうが良いのかも、無料診断をさせていただきますので、以下よりお尋ねください。